C#で遅延初期化するLazy<T>クラス【▲→川俣晶の縁側→ソフトウェア→技術雑記】

　ふと偶然目に入って調べてみました。けっこう面白いかも。Lazy<T>クラスを使うと実際に使用するまで初期化を遅延できます。

サンプルソース §

using System;

using System.Linq;

class Sample

{

public int SampleValue { get; set; }

public Sample()

{

Console.WriteLine("constructor called");

}

class SampleFrame : Lazy<Sample>

{

public int Id { get; set; }

}

class Program

{

static void Main(string[] args)

{

const int count = 1000;

var ar = new SampleFrame[count];

for (int i = 0; i < count; i++)

{

ar[i] = new SampleFrame() { Id = i };

}

Console.WriteLine(ar.Where(c => c.Id == 999).First().Value.SampleValue);

}

実行結果 §

constructor called

解説 §

　SampleFrameクラスのインスタンスは確かに1000個作成されています。ところが、Sampleクラスのコンストラクタは実際にアクセスされた1個分しか走っていません。999個分は走っていません。SampleFrameクラスのインスタンスのメンバーにアクセスしていても、それでコンストラクターは走りません。しかし、Value経由でアクセスすると作成されます。

感想 §

　たぶんLazy<T>は生で使ってもあまり美味しくなく、継承して何か追加してやると美味しく頂けるような気がします。finalではないクラスなので、継承OK。